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[INTERVIEW] もっと心の深くまで――芸術家・SAORI KANDA <2>

Art | 2023.09.28

Text by Hinata official

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 ”うちなる女神 & うちなる龍 “のハーモニーをテーマに生き様そのものを表現する芸術家 SAORI KANDA。
 今回のHINATAコラボレーションではSAORI KANDA初NFTアートリリースとして、自身の歌声と映像を融合させたヒーリングムービーアートを発表しました。

 ここでは、インタビューによって作品を1つずつ掘り下げてご紹介いたします。

神聖で静謐な、光が蘇ることを信じて ―LIGHT―

『LIGHT』
NFTムービーアート
『LIGHT』

―― では作品『LIGHT』についてお伺いします。
   この作品は、先生の活動15周年の節目に行われたアートパフォーマンスで描かれたとのことですが、清廉で激しい光の輝き(フレア)のようでもあり、花びらのようでもあり、様々な見え方がありながらも強い希望は一貫して感じる作品ですね。

【SAORI KANDA】
こちらはSAORI KANDA アーティスト活動15周年のイベントにて産まれてくれた作品です。(主催/ASJ)

この作品は
” どんな闇にも必ず光が蘇る “
という私のメッセージが色濃くあらわれるパフォーマンスとなりました。一度は深い藍に染められ、暗く悲しみに覆われてしまったように見えたキャンバスが、強い決意の元に、真っ白な光が迸り、世界に光が蘇って行くような、1時間の最中に産まれてくれました。
どんな状況にあっても、未来の光を信じることをやめない力強さ、気高さ、そんな感覚が表現されています。

―― 今回、NFTムービーアートでは、さらにボイスと光の煌きが加わり、力強くまばゆいながらも静謐な水晶の中を漂うような気持ちになりました。

【SAORI KANDA】
こちらはSAORI KANDA アーティスト活動15周年のイベントにて産まれてくれた作品です。(主催/ASJ)NFTアート” LIGHT “は音楽家Yuichiro Kotani氏と共にサウンド制作をしました。彼がこの原画作品LIGHTに何か感じとってくれて、ベースとなるトラックをモジュラーシンセで構築して私に送ってくれました。原画作品が産まれた時より、もっと繊細な、ヒリヒリとした心情、消え入りそうな希望の中でも、美しい光がすーーーっと天から差し込む瞬間を見た様な、そんな静謐な楽曲となっていて大変感動しました。

Kotani氏のTOKYOのスタジオに篭り、トラックに乗せて私の声をレコーディングしました。涙が優しく溢れて、心のまんなかに透明な花が咲いて行く様な、そんな感覚に包まれながら歌唱しました。無垢な少女の私が身をふるわせて唄っているようでした。
人生の光について、Kotani氏と幾度と無く対話を重ねながら完成した思い入れ深い楽曲です。

完成した楽曲に身をひたしながら、原画作品LIGHTのイメージをゆったりとした気持ちで動画作品へと再構築する時間は何か、神殿の最中に居る様な心持ちになりました。

この作品にこめられたエネルギーは
信じるチカラだと感じています。

自分が生まれ持つ魂の輝きを認め、勇気をもって愛する ―HEAVEN―

『Synchronicity』
NFTムービーアート
HEAVEN

―― NFTアートムービー『HEAVEN』は、元は『Synchronicity』という作品ですね。
   Synchronicityとは「意味のある偶然の一致」という意味ですが、作品を描く上で何か偶然の出来事があったのでしょうか?

【SAORI KANDA】
作品原画Synchronicityは 私がお腹に息子を宿している最中に、子宝を授かっているとは気づていない状態で描いていた作品がベースとなっています。
息子を出産後、あらためてキャンバスに向き合い、銀の輪を加筆して完成を迎えました。

ベースとなった作品を観た方が
” 何か子宮の中のようだね”とお話しして下さった事が忘れられずにいたら、後に実は妊娠中だった事を知った時には、そのシンクロにとても驚きました。

―― ええっ!?それはとてつもない”Synchronicity”なエピソード……!
   そうなるとムービーアート『HEAVEN』で、先生のご懐妊とご出産を見守ってきた大切な『Synchronicity』の世界に宝石が描き加えられていることには、大きな意味がありそうですね。

【SAORI KANDA】
こちらの宝石は、iPadのProCreateというアプリにてiPencilを使用して描きあげました。
産まれた時に与えられる、魂の結晶=SOUL Crystal というイメージで描いています。

銀の輪を通って、あの世とこの世を行き来する魂を想ってNFTアート” Heaven “を制作しました。

唄声は、産まれてくる魂たちへ捧げる子守唄のような
天国からの” 大丈夫だよ 、楽しんでおいでね “という語りかけのような、そんな感覚に包まれながら音楽家CD HATA氏の協力のもと、歌唱レコーディングしました。
(協力:音楽スタジオ invisi)

―― 作品そのものの話からは逸れますが、本作のDescriptionはとても刺さるものがありました。
   日本人は謙虚・謙遜を美徳としている部分もあり、自分をギフトとして肯定することは難しいことですが、でも、自己を肯定することで本当は誰もが自分にとっての天国を持っていることに気づくことができるのかもしれませんね。

【SAORI KANDA】
自分を愛している。自分が大好き。
と認めることは、勇気が要ることです。
それでも、産まれてから死ぬまでの間で、何よりも一番番大切な根本は
自分が自分を愛する勇気を持つ事だと私は気づきました。自分に与えられたSOUL Crystalをピカピカに磨いてあげるように、自分自身に”愛してるよ、産まれてくれてありがとう”と毎日声をかけてあげる。
そうすると、だんだんと自分の内側が深く安心して、愛するエネルギーがあふれてきて、それが次第に外の世界へと広がって行くのだと思います。

セルフラブはセルフィッシュとは全く異なります。
日本に根付く”謙虚さの美”の本質は”自己肯定の反意”では無く、自分の内に愛があるからこそ、自分の外にも愛がある事を深く受容できる器であれ、という事だと私は理解しています。

自分を愛する事を丁寧に重ねた人は、他人を深く愛する強さを育みます。悦びや痛みをわかちあえます。

銀の輪を何度も通り交わしながら、縁あって今回の生で交差する生命同士が、優しく慈愛の気持ちで互いのCrystalを輝かせエネルギー交感できることを願います。

FLOW

『A self portrait』
NFTムービーアート
FLOW

―― 『FLOW』は、先生がすごく気合いれてるな……!というのがすごく伝わるムービーアートでした。
   元となったのは『A self portrait』には4人の姿が描かれていますが、秘めたペルソナや喜怒哀楽などの感情を表現したものでしょうか?

【SAORI KANDA】
そうですね笑 とても気合いはいっています笑

動画編集として最もテクニックに遊びも効かせて
挑む事ができた意欲作です。
編集は全てiPhone App ” Videoleap “を使用しています。

作品原画 A self portraitは 自分自身の中に存在する
少女性、父性、母性、女神性
ひとりひとり全員を愛することを認めて制作しました。

己の中に妖艶な面もあれば、無邪気な面もある
やわらかな女性性もあれば、力強い男性性もある

全て私自身で尊い。そしてそれは全ての人にいえること。そんなメッセージをこめて制作しました。

―― 動画『FLOW』には先生ご自身が度々映し出され、とても妖艶な雰囲気の作品ですね。
   個人的に、アートパフォーマンスで先生自身が絵の具で彩られている様はとてもセクシーに感じます!

【SAORI KANDA】
ありがとうございます
感じてくださり、とても嬉しいです

NFTアート” FLOW “は
音楽家Kenta Hayashi氏と共に楽曲制作しました。
今回リリースした5作品の内で一番bpmも早く軽快なリズムが心地よく、動画編集の際にも細やかなカットインを楽しみながら制作しました。

原画作品A self portraitの画像をKenta氏にお送りしたところ、遊び心と明るい色気に満ちたトラックを送ってくださいました。Kenta氏とはこれまでも、聖なる性、聖なるエロス、生命力の源、女神性の目醒め、セルフラブというテーマについて対話を重ねてきました。本作にて、この大切なテーマを非常に軽やかで心地よい形へと昇華できたと思っています。これらは現代社会にとって今一番大切なテーマの一つでは無いかと思います。

私自身のイメージを絵の素材の一つとしてA self portrait原画イメージと融合させてチョッピング&リビルド編集することも神聖な感覚となりました。この与えられた身体への感謝の気持ちに繋がりながら、声の表現においても、聖なるエロスの悦びを讃えて表現しました。

宅録でレコーディングした私の歌唱をKenta氏がめくるめく形に再構築して送り届けてくださり、その恍惚としたグルーヴィーな仕上がりに魂が大悦びしながら一気に集中して動画編集に没頭して完成を迎えました。

―― 冒頭で『FLOW』は遊び心が満載の意欲作というお話がありましたが、本作は万華鏡のような表現が非常に多くて、宗教美術のような華やかさがある一方で、よく見ると万華鏡の中に「女神さま」という文字が……!!
   えっ、作品(『A self portrait』)内の一部分が万華鏡になってるんじゃないの!?って思って何度も見直してしまいました(笑)

【SAORI KANDA】
良くお気づきで。。。笑
細やかに感じとって愉しんで頂けることはアーティスト冥利に尽きます

Kenta氏から届いた、うっとりと官能が廻る楽曲に、自然とあふれてきた表現が万華鏡的な形でした。全てA self portraitと、それに纏わる女神記述のアーカイブ画像を元に万華鏡を組んでいます。その中で偶然にも”女神”の文字が表出したことは悦びでした。

―― 残念ながら、「女神さま」の万華鏡はサンプル動画では見れないため、ご購入者だけが確認できるお楽しみですね(笑)

【SAORI KANDA】
性にまつわる価値観は現代まだまだ未熟な面が多いと思いますが(特に日本国内)、芸術をもって、聖なる性=生命讃歌=セルフラブの重要性を、明るい悦びの最中に表現してメッセージしてゆきたいと願います。


SAORI KANDA

“魂の悦びの解放”をThemaに生き様そのものを表現とする現代アーティスト。
2020年より “女神解放” “エロス解放”をテーマとした作品シリーズをスタート。死生感に於ける命の源としての”性”に向き合い、自らを愛し直すことの重要性を作品に込めて写真、舞踊、絵画、音楽、映像、詩作など多岐にわたる手法で表現活動を行う。また、肉体そのものを表現メディアとする” 踊絵師 “として世界各国のセレモニーやフェスティバルに出演し、その土地と出逢った方々のエネルギーを受け取り、儀式として祷をこめてキャンバスに現し続ける。

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WORKS

SAORI KANDA

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