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[INTERVIEW] 『汚いところから生まれたものにこそ美が宿る』。写真家・MADAMが贈る人間社会の美

Photograph | 2024.02.14

Text by Hinata official

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今回、リアリティーを追及する写真家であるMADAMさんのHINATAへの作品掲載が決まったことを記念し、作品にかける想いや新しいデジタル技術との掛け合わせなど、様々なことをお伺いしました。

―― まずは、写真家・MADAMについて教えてください。なぜ写真家を目指したのですか?

【MADAM】
初めてスマートフォンを持ち始めたのが13歳の時でした。その頃から写真に魅了され、いつもスマートフォンのカメラを手にしていました。

19歳の時に初めて撮影の依頼を受けたことが、私のキャリアのターニングポイントとなりました。
それまでの写真は自分が楽しむ範囲でしたが、ご依頼を頂くようになってから、自分の技術と感性を追求し、写真家としての道を歩み始めました。

そして、写真を通じて世界を捉え、ファインダー越しに表現する喜びを知りました。

―― MADAMさんが撮る写真の特徴、作品への想いを教えてください。

【MADAM】
写真=真実を映し出すものだと思っておりますので、レタッチをいっさいしないリアリティのある写真を常に撮影しております。

アートとは、見えない物を見せ、聞こえない物を聞かせる時代を超越した一本の糸だと思っております。「綺麗なところから綺麗なものは咲かない」「汚い土から綺麗な花が咲く」ようにアートもドロドロとした社会などへのアンチテーゼや現代社会が生み出す生きづらさが綺麗な作品を作り出すと思っています。

―― 「汚い土から綺麗な花が咲く」という言葉は突き刺さりますね。
   代表的な作品をいくつかご紹介いただけますか?

【MADAM】
はい、過去に販売された作品として2作品ご紹介させていただきます。

1つ目は著作権も合わせて売却したため、今回の記事への画像掲載はできませんが、私が渋谷で声をかけた路上で生活されている方を、亀甲縛りした写真です。

なぜこのような写真を撮ったかというと人々は義務教育を受け成長していく課程で良い物や悪い物を教え込まれます。ですが、それはあくまでもレクチャーしてくる先生やテキストの一部分の回答にしかすぎないと思っており、物事の本質の良さを現代人は自分で決めることができない傾向にあると思います。
そこで、資本主義社会による固定概念の縛りを撮影しました。

―― このお話がMADAMさんを最も有名にしたきっかけのお写真ですね。
   確かドイツのコレクターの方に500万円で購入されたと聞きました。
   もう1つの作品に関してもご紹介いただけますか?

【MADAM】
はい、もう一つの写真は旅をテーマに撮影しました。

人々は旅を通して失ってきたピュアな心を取り戻し新たな自分に出会えると思っております。そこで、固定概念からの縛りの脱却と新たな人生の船の創作に向けていく様子を撮影しました。

作品タイトル:旅
販売価格(売却済):97万円(税込)

―― 固定概念の脱却は大人になればなるほど難しくなるため、大事なテーマですね。
   NFTなどの新しいデジタル技術への挑戦もまさに固定概念の脱却に繋がる取り組みかと思います。
   新しいデジタル技術 x 写真における可能性はどのようなところに感じますか?

【MADAM】
時代が移り変わりデジタルが主流となった今「いつでも、どこでも」本物に触れることができるのがデジタルアートにしかない魅力だと思っております。

また、NFTとデジタル写真の所有権を確実に証明し、デジタルアート市場での取引を容易にすることで、写真家やアーティストに新たな収益源と創造的な表現の機会を新たに提供してくれることに可能性を感じています。

―― 写真においても新しい技術によって、作品の提供の仕方が変わりつつあるのですね。
   今回、HINATAに出品する作品のご説明をお願いできますか?

【MADAM】
はい、それでは今回掲載する3つの作品を紹介させていただきます。

テーマ:レズビアン
1つ目の作品はLGBTQの恋愛についての作品です。
徐々に世間一般的にも認められてきましたが、まだそうでない地域などが存在しているのが現状です。同性愛を隠して様々な政治的圧力から暮らしているそんな愛の不自由を表現した作品です。

作品『レズビアン』

テーマ:DEAD FLOWER
2つ目の作品はあえて生花を枯れさせて撮影しました。
人が一人前に花を咲かせ世に飛び出そうとすると10年、場合によってはもっと期間がかかる場合がありますが、花は一瞬でその花を咲かせこの地球に幸せをGIVEしてくれるそんな花へのアンチテーゼの作品です。

作品『DEAD FLOWER』

テーマ:花弁の対話
3つ目の作品は花弁と肌の密接な接触は、生と死、永遠と儚さ、強さと脆さといった相反する概念の共存をドラマチックに映し出しています。
この瞬間とは、まさに、情熱と落ち着きが交錯する、強烈な感情的な対話を視覚化しています。

作品『花弁の対話』

モデル:朝比パメラ

現在ファングラブ開催中

―― 作品のご紹介ありがとうございます。
   今回の作品は、実物の写真にNFTの証明書を付ける販売方法とお聞きしております。
   インパクトのある実物の写真が限定作品であることをNFTで証明されます。
   どのような場所で飾られることになるかとても楽しみです。

   それでは最後に、今後MADAMさんが行いたいと思っている取り組みも教えてください。

【MADAM】
今後は写真というツールを通して作品を制作し続け一人でも多くのかたに幸せを与えられる作品制作を行っていきます!

私の目標は、私の作品が人々の心に触れ、彼らに幸せや新たな視点を提供することです。また、社会的な問題に光を当て、変化を促すような作品を制作していく予定です。

写真家としての役割を通じて、社会に肯定的な影響を与えることが私の使命だと考えています。

Photographer MADAM


Photographer MADAM

名古屋モード学園 卒業。 在学中から独学で写真を学び、商業写真業界での撮影業務や自身が制作を行うアート写真に従事。 レタッチを必要としない類いまれない撮影センスと、ライティング技術から、【神の手、光の魔術師】と異名を持つ、鬼才フォトグラファー。 2023年 アートコレクターより自身の作品が買い上げになる。Kuroco org クリエイティブディレクター就任

撮影経歴
Magazine BEGIN/Contributormagazine/MOEVIR Paris/MYHOS etc… Advertising AMAZON PHOTO STUDIOJAPAN/TCB/夢の種ラジオ/MATH/株式会社POP STYLE /Sunday far/株式会社LeBlanc/UNCHI CAFE/金田屋/株式会社LIN/MIAMI STUDIO/ etc… Fashion サンラリー株式会社/ANTE/A.koh/Ability international/JNBY/HugU/KUROCO etc… Celebrities & Artsists 宮世 琉弥/EXILE by fantastic(八木勇征)/NAX プロモーション/パンサー向井/武士 海翔/朝比パメラ/脇田恵子/YURI NAKAGAWA/木佐貫まや/小野寺南友/

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Photographer MADAM

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